外国系企業との金銭トラブル、主張をねばり強く重ねた戦略的交渉で大幅減額
- CASE1313
- 2025年10月20日更新

- 法人
- 契約紛争
- 食品
ご相談内容
依頼者であるA社は、外国の食品を取り扱う事業者であり、代表取締役のX氏はその知見を、ときには他社にも提供するコンサルタントとして活動していました。相手方である中国系企業であるB社は、同じく食品を扱っていて、X氏はコンサルタントとしてかかわっていました。
X氏がB社との契約を終えるにあたり、B社のノウハウがA社に流用されているとしてX氏はB社から約1000万円の損害賠償請求を受けました。
X氏としてはB社の請求金額には納得できない部分があるため、全額の支払いには応じられないものの、紛争リスクも懸念して、早期かつ円満にB社との関係を解消したいと考えて弁護士による対応を希望されました。
ベリーベストの対応とその結果
対応した弁護士は、まず交渉の要点を分析すべく、事実関係に関する法的分析を行うだけでなく、相手方のこれまでの事業姿勢などの確認も行いました。その結果、相手方はかなり強気に主張を行って譲歩を引き出すタイプと分析し、相手方弁護士と複数回法的主張を戦わす書面を往復させるとともに、電話交渉において、逆にX氏がB社に対し主張を行えそうな新たな法的問題なども指摘するなどして、交渉を重ねました。ときには、代理人限りで伝えるという形式で、事案の解決に資する提案なども行い、最終的に当初の請求額の4割以下の金額で和解が成立しました。
和解では、X氏の希望が実現し、あらゆる紛争をすべて解決することとし、互いに相手を批判せず、接触もせず、過去の責任を蒸し返すようなこともしないという円満解決の合意も含めることができました。
和解では、X氏の希望が実現し、あらゆる紛争をすべて解決することとし、互いに相手を批判せず、接触もせず、過去の責任を蒸し返すようなこともしないという円満解決の合意も含めることができました。
解決のポイント
本件の解決にあたっては、対応した弁護士が中国系の慣習についての知見を有しており、紛争解決について多くの経験があったため、相手の本音を的確に察知して、強気で対抗することを躊躇しなかった点が重要なポイントでした。相手方の強引な姿勢にそのまま応じず、一方で相手方のメンツを潰さないように配慮しながら、法的主張と金額の調整を進めた結果、金額を大幅に引き下げつつ、相手方との将来へのしこりも残さない終局的な解決に至りました。
和解交渉はあくまで双方の合意を目指すものですが、当事者や事案の性質によっては、敵対的な姿勢や主張を躊躇せずにとることも過程として必要となる場合があります。そのような戦略的な判断こそが、解決のポイントであったと考えております。
和解交渉はあくまで双方の合意を目指すものですが、当事者や事案の性質によっては、敵対的な姿勢や主張を躊躇せずにとることも過程として必要となる場合があります。そのような戦略的な判断こそが、解決のポイントであったと考えております。
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